サーフィンで使っているバケツの底から水が漏れるようになりました。もう7年ぐらい使っているので、寿命といえばそれまでですが、愛着もあるし、もう少し使えそうな気もするので、修理することにしました。
今回は、下記の3つの順番で詳しく解説したいと思います。
- 原因の特定
- 修理手順
- 結果報告
バケツとは?
バケツとは、主にウエットスーツを洗浄するのに使っている写真のオレンジ色の容器のことです。サーフィンに行く時は、タオルやウエットスーツを入れる収納ケースとして使用しています。
今回水漏れが起きてしまいましたが、7年以上使っているので、すごく良い商品だと思います。
恐らく底が擦れて穴が空いてしまったようです。地道に穴を探していきたいと思います。
原因の特定
内部の目視点検
まず、内部を目視点検しました。特に大きな穴が空いているというわけではなさそうです。目視点検では穴を特定することができませんでした。
裏側の目視点検
次にバケツの裏側を目視確認しました。バケツの裏側も特に異常が見つかりませんでした。
目視確認では、原因を特定することができなかったので、少量の水を入れて漏れている原因を特定していきたいと思います。
水を入れて漏れチェック
少しわかりにくいですが、5センチほどの深さになるよう水を入れてみました。
原因を特定できました
水滴がぽたぽた垂れてきたので、すぐに漏れている箇所がわかりました。
漏れ箇所をマジックで印
漏れている箇所が後でわからなくならないように、マジックで印をつけました。
水漏れの原因
水漏れの原因は、クラックでした。底が擦れて穴が空いたのではなく、ヒビ割れを起こしていました。おそらく、原因は下記のような感じと推測しています。
- 夏場の暑い時期に高温に晒されて、素材が硬くなって伸びが小さくなった。
- 冬になってさらに固くなったところで、動かした時に応力がかかった。
- その時の応力に耐えきれず、割れてしまった。(脆性破壊)
修理手順
一晩乾燥
漏れている場所がわかったので、水を抜いて一晩乾燥させたいと思います。乾燥後、接着剤で補修したいと思います。少しでも濡れていると接着力が低下するので、しっかり乾燥させたいと思います。
一晩経過後
一晩経過したので、クラック部分を接着剤で補修したいと思います。
補修に使った材料
補修に使った材料はこちらです↓
- 接着剤:セメダインスーパー多用途・高機能170g
- 爪楊枝
- キッチンペーパー
クラックした箇所
クラックした箇所を再度確認すると、マジックでマークした上あたりに見つかりました。(写真の黒矢印の箇所です)
接着剤の塗布
写真のように爪楊枝に接着剤を少量塗布します。
写真では見ずらいですが、接着剤の量は少量で十分です。擦り付けるように塗布していきます。
内側も同様に塗布していきます。
接着剤塗布のコツ
塗布する時のコツは、薄く重ね塗りしていくことです。薄く塗布→硬化→薄く塗布、これを繰り返すことでクラックの隙間がシールされます。
たくさん塗りすぎると自重で垂れてくるので注意しましょう!
塗布後の様子を添付しておきます。少しわかりづらいですが、塗布量はわずかに濡れているように見えるぐらいで十分です。今回は薄く塗工することができたので、キッチンペーパーは使いませんでした。
今回使用した接着剤
今回使用した接着剤は、シリコーン系の接着剤です。水回りにはシリコーン系が最も適しています。また、セメダインスーパーは強度が高いので、クラックの補修に適しています。
接着剤の方が伸びが大きいので、今回はこの接着剤が適切と判断しました。
今回使用した接着剤はこちら↓
エポキシレジンでもOK
結果報告
修理後に、バケツに水を入れて水漏れチェックを行いました。その結果、漏れ箇所から水漏れがなくなり、通常通り使用できるようになりました。今回は2度塗りで解決できたようです。
おまけ
クラック箇所の考察
個人的には、今回クラックが起きた箇所に興味を持ちました。なぜここにクラックが起きたのか?偶然なのか必然なのか?
折角なので、簡単にクラック箇所の考察をしたいと思います。
今回クラックした箇所が偶然か必然かでいうと、答えは必然になります。偶然クラックが起きたわけではありません。理由を説明しますが、小難しい話になりますので、興味のある方だけ見ていただければと思います。
サーフィンで使用されているバケツは、片手で持てるように、二つの取手の距離が変化します。持つときは近づいて、地面に置いたときは写真のように離れた位置に配置されます。この時に素材が伸縮しますが、そこの部分は水が入るので強度も必要になるので、伸びが小さくなる方向になります。強度と伸びは反比例する性質があります。強度も高くて伸び率も大きい材料もあるにはありますが、やはり強度が強いものは伸び率が小さくなり、逆に強度が低いものは伸び率が大きくなる傾向があります。
上記の原理原則を踏まえると、バケツの底部は強度が必要なので伸び率が低くなる傾向があります。なので今回伸縮が大きく、伸び率が低いところでクラックが発生したことになります。
クラック箇所が特定された時、やっぱり弱いところでクラックが起きたんだ。と納得しました。
以上、クラック箇所の考察でした。